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大谷果樹組合援農「りんごの葉摘み作業・交流会2018」報告

2018.10.04
日時:  2018年9月25日(火)午前10時~午後15時00分
 今年はあいにく雨天となってしまいましたが、組合員は4地域8名、共立社職員6名、みやぎ生協職員1名の合計15人で「葉摘み」作業のお手伝いを行ってきました。うち、8名の方が6月に行った摘果作業のお手伝いにも参加していただいた方々でした。
 葉摘みは、りんごに色付けをするための収穫前の重要な作業です。これをお読みの皆さんも、りんごを購入する際は、赤く色づいたりんごと青みが残ったりんごのどっちを選ぶかを考えれば、その重要さをご理解いただけるのではないかと思います。 とはいえ、ここ数年はこういった作業をする人手がなかなか集まらず、生産者だけでは広い農園のりんごの木一本一本に手を掛けていくのが大変だという事で、数年前からこの「葉摘み」作業へのお手伝いをしています。
 
最初に組合員を代表して山形地域の廣部さんから「いつもおいしいりんごを生産し届けていただきありがとうございます。このような雨の日でも続けられる作業の大変さを実感し少しでもご苦労を理解できればと思います。今日はよろしくお願いします」との開会のあいさつがあり、続いて志藤組合長からは「雨の日の作業のコツは、脚立にのぼって上から下を見るようにして作業をすると、袖口から雨水が入りにくいのでお試しください。 今年のつがるは、猛暑の影響や日中の気温の乱高下もあって歩留まりが悪くB品や規格外品が多く大変だ。今日は主力品種のふじの葉摘み作業を手伝っていただきますが、つがるがそんな状況だったので、少し不安ですが今日はお手伝いよろしくお願いします」とのあいさつの後、あらかじめ編成された班分け表に基づいて6名の生産者のところに集まって、生産者の先導で、それぞれ担当するりんご畑に向かいました。
 
わたしがお手伝いしたのは、出荷部長をしている志藤宣徳(よしのり)さんの畑でした。畑に着くと、作業小屋のところでおのおのが準備した雨具を着込み、一通り作業のやり方を聞いてすぐに葉摘みに取り掛かりました。雨の日の作業のコツを教えていただいていたので、上から下を見ながらの葉摘みを心がけましたが、やはり高所ではそうもいかず、作業終了時には全員の袖が濡れてしまっていました。また、雨が降るとりんごも葉っぱも濡れているため、せっかく摘んだ葉っぱが下のりんごにへばりつくので、それをあらためて取り除きながらの作業になったため、例年よりも一本の木を仕上げるのに時間がかかったように感じました。志藤さんも、「雨の日の作業は濡れることよりも、こっちの方がやっかいだ」とおっしゃっていました。作業中は、最初はみんな雑談を交えながらの作業でしたが、時間が経つにつれてみんな無言になり、し~んとなるため、時々志藤さんが心配になって、「〇〇さん起ぎっだか~?」「□□さんだいじょうぶ~?」などの声をかけていただきながらの作業でした。今回わたしたちがお手伝いした木は、樹齢が30年ほどになる大きな樹だったため、午前中と午後を合わせて4本ほどしかできませんでした。終了時には、「時間を作れればまたお手伝いに来ます」と参加した組合員から申し出があって、志藤さんと連絡先のやりとりをしていました。
 
お楽しみの昼食交流は、生産者が冷たい雨の日ということで気を使っていただき、予定していた時間よりも30分ほど早く午前中の作業を切り上げていただき、12時前には栗木沢公民館での昼食交流が始まりました。この日は20度を下回る肌寒い日でしたので、9月としては異例のストーブをつけての交流となりました。
 生協が準備したお弁当を食べた後は、組織部の鈴木早苗部長の進行で、組合員から午前中の作業の感想をはなしていただきました。
「6月にも参加したが、その気がどうなっているのか心配していた。無事に育っていると聞いてほっとした。午後もがんばります!」、「りんごはしょっちゅう食べているが、こんなにも苦労して作られていることがわかり、これからはもっと感謝しながら食べる」「台風来ないか心配で、お参りに行く」「今年は落果させずに上手く摘めた」「雨の日も風の日も、猛暑の日も愛情をたっぷり込めて生産して下さっていることをあらためて実感することができた」といった生産者とりんごを思いやる気持ちと、午後の作業への決意を語っていただきました。
これらを受けて、志藤組合長からは「葉摘みはりんごを生産するための作業の中でも葉摘みが最も大変。人手不足もあって、今年は葉取らずりんごの出荷もOKしてもらっていたが、結局は我々生産者が、やはりきちんと色付いたりんごを出荷した方が良い。この方が納得して利用してもらえる。自分でもやはり赤く色づいた方を選ぶ。ということで、例年通りの葉摘みをして出荷していますので、お手伝いいただけるのはありがたい。午後も気を付けて作業をお願いします」との挨拶をもらい、ふたたびそれぞれのりんご畑へと散っていきました。
午後も冷たい雨が続いたため、気を使っていただき予定の3時から30分繰り上げて作業を終了し、2時半に全員が大谷果樹組合の事務所前に集合しました。
閉会の挨拶は、地元寒河江を代表して小笠原さんから「今日はお世話になりました。本当に役に立つお手伝いになったのかな~?と心配しています。また、お昼は、おいしいお弁当とりんごとりんごジュースをいただきありがとうございました。若い生産者が熱くりんごのことを語るのを聞いて感動し、これを聞く限り、大谷果樹組合は『万全!・不滅!』と思いました。今後ともよろしくお願いします」との閉会の挨拶をいただき、無事に雨の中の「葉摘み援農」を終了しました。
 
春の摘果と秋の葉摘み援農を終えてみて、あらためて人手不足の中、大変な作業をしていただいているので、生産者への応援のやり方と、「葉取らずりんご」のような、味などには変わりは無いが見栄えだけのための作業を省略できるような取り組みを考えていかなければならないと、あらためて感じて帰ってきました。
 
最後に・・・今年も大谷のりんごは美味しく育っていますので、変わらぬご利用と周りの方への宣伝をお願いするとともに、来年以降も援農を続けていきますので、より多くの組合員と職員の方の参加をぜひともお願いしたいと思います。 


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