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JA鶴岡の「雪中軟白ねぎ」と「なめこ」を見学してきました。

2013.12.18
雪中軟白ねぎ
鶴岡市の湯野浜にも近いJA鶴岡長ねぎ専門部 専門部長の伊藤鉄也さんのビニールハウスを訪問しました。
「軟白ねぎ」はビニールハウスの有効活用と連作障害の予防、冬場に出荷できる付加価値の高い野菜として作り始めそうです。ここ鶴岡では茨城でやっていた技術を試行錯誤の上、改良して栽培に成功した伝説の「ねぎ」だそうです。伊藤部長さんは軟白ねぎを作りはじめて今年で11年、現在のねぎの品種は「ホワイトスター」です。
甘み、やわらかさ、しゃきしゃき感が特徴
一般にねぎは成長にしたがい何度か土寄せをすることで白い部分を作っていきますが、この雪中軟白ねぎは特殊な作り方をします。左下の写真のように苗の定植後、園芸用支柱に2ヶ所ひもをはって両側から茎の部分を固定します。ねぎのわかれているところが30cmぐらいになってからその両側に通気性・透湿性がよい農業資材の不織布を立てて光をさえぎり、「軟白」にします。土をかけられていることでねぎはストレスでどうしても硬くなったり、辛くなったりするのですが、この軟白ねぎは、まわりが雪に覆われることによる適度な湿度と低温でじっくり大きく育つこと、土に埋まっていないことででてくる甘みとやわらかさ、そしてシャキシャキ感が大きな特徴です。その場で生でかじらせてもらいましたがその甘さを感じます。サラダや浅漬け風もいけますし、火を通せば甘みがさらに増します。「市場の評価も年々高くなり大半が首都圏で消費されるが、やはり地産地消も大事、地元の消費者のみなさんにおいしさをわかってほしい。ねぎがきらいな子供、そして大人も、このねぎはおいしいと食べてくれ、普通のねぎも食べられるようになるんだ。」と伊藤さん。JAの佐藤さんは、「ねぎを担当するようになってほんとに風邪をひかなくなりました(笑)。」
なめこ 70日かけてゆっくり熟成、手切りで品質の均一化
鶴岡市林崎のなめこ生産者佐藤才(ちから)さん、専門部長 小南智さんに話を伺いました。
現在なめこ専門部の会員は6名、佐藤さんのところでは、1日に2~300kgのなめこを生産しています。
菌床栽培の培土は、震災以降安全性を考えて岐阜から取り寄せた「なら」などの木のおがくずに、栄養として人も食べられる米ぬか、ふすま、きび、大豆などを粉砕して混ぜたものをびんにつめ、菌が回りやすいように真ん中に少し穴をあけ8時間ほど密閉した室で蒸気で殺菌します。その後種菌を植え付け、通常50日ぐらいで出荷可能ですが、JA鶴岡では、最初は室温15℃、後半は22℃ぐらいで熟成させ70日かけてじっくり育てています。それを1びんごとお母さんたちがはさみで、ひとつひとつ、丁寧に刈り取っていきます。ひとつのびんで2回収穫します。手間はかかるが、なめこの均一化のためこだわっています。商品にならないなめこや、培土はその後粉砕してえだ豆などの育苗や畑の肥料に使っており、リサイクルされゴミもほとんで出ないそうです。
 栽培で気を遣うのは、やはり雑菌の管理です。それから頭が痛いのは、電気代、燃料代の高騰です。「なめこ生産の大手には量ではとても太刀打ちできませんが、その分品質にこだわっており、共立社さんから1年を通して安定的に扱ってくれるのでとてもありがたく、これからもよろこんでもらえるよう頑張っていきます。」



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